# ECサイト運営システム 非機能要件定義書

## 概要・目的

本システムは、ECサイトの運営業務を効率化し、顧客満足度を向上させるための統合管理システムである。商品登録から在庫管理、注文処理、配送管理、返品・キャンセル対応までの一連のプロセスを一元管理し、各担当者（MD・商品企画、撮影・商品情報チーム、EC運営チーム、物流担当、カスタマーサポート）の業務効率化を図る。

主な機能としては、リアルタイム在庫同期、注文ステータス管理、支払方法別処理分岐、発送完了メール送信、統合監視ダッシュボードなどがある。本システムにより、業務プロセスの自動化・効率化、データの正確性向上、顧客対応の迅速化を実現し、ECサイト運営の競争力強化を目指す。

## 可用性

### 稼働率

1. **基本稼働時間**: 24時間365日
   - ECサイトの特性上、顧客は任意の時間に注文可能であるため、システムは常時稼働を原則とする

2. **目標稼働率**: 99.9%以上（年間ダウンタイム8.76時間以内）
   - 特に注文受付～発送プロセスは高可用性を確保する
   - 計画メンテナンス時間を除く

3. **計画メンテナンス**:
   - 月1回、深夜（AM 1:00～AM 5:00）に実施
   - 事前に顧客へ告知し、注文データの取りこぼしがないよう設計

### 障害対策

1. **冗長構成**:
   - サーバー、ネットワーク機器、データベースは冗長化
   - 特に在庫同期システム、支払処理システムは多重化構成

2. **障害検知・復旧**:
   - 異常検知アラート生成機能による自動監視
   - 統合監視ダッシュボードによるリアルタイム状態確認
   - 障害発生時の自動フェイルオーバー機能の実装
   - 障害箇所特定のためのログ収集・分析機能

3. **データバックアップ**:
   - 日次フルバックアップ
   - トランザクションログの1時間ごとバックアップ
   - バックアップデータの遠隔地保管

4. **災害対策**:
   - 地理的に分散したデータセンターによるDR（災害復旧）対策
   - RTO（目標復旧時間）: 重要業務は2時間以内、その他業務は24時間以内
   - RPO（目標復旧時点）: 1時間以内（データ損失許容時間）

5. **業務継続計画**:
   - システム障害時の代替業務フローの整備
   - 特に注文処理、在庫同期、発送業務の継続性確保
   - 定期的な復旧訓練の実施

## 性能・拡張性

### 処理性能

1. **同時接続ユーザー数**:
   - 通常時: 100ユーザー（内部スタッフ）
   - ピーク時: 200ユーザー（セール時などの繁忙期）

2. **トランザクション処理性能**:
   - 注文処理: 最大1,000件/時間
   - 在庫更新: 最大5,000件/時間
   - 商品情報登録: 最大500件/日

3. **レスポンス時間**:
   - 画面表示: 3秒以内（95%タイル値）
   - 検索処理: 5秒以内（95%タイル値）
   - バッチ処理: 在庫同期は5分以内、日次レポート生成は30分以内

4. **特定処理の性能要件**:
   - リアルタイム在庫同期: 更新反映を30秒以内
   - 支払状況確認: 3秒以内
   - 発送完了メール送信: 1分以内

### 拡張性

1. **スケーラビリティ**:
   - 水平スケーリング可能なアーキテクチャ採用
   - クラウドリソースの自動スケーリング設定
   - 特にセール時など負荷増大時の自動スケールアウト機能

2. **データ量**:
   - 想定データ増加率: 年間30%増
   - 初期データ量: 商品マスタ10万件、注文データ年間50万件
   - 5年後の想定データ量に対応可能な設計

3. **機能拡張性**:
   - 新規販売チャネル追加への対応
   - 外部システム連携の拡張性確保（API設計の標準化）
   - 新決済方法追加の容易さ

4. **処理量の増大対応**:
   - データベースのパーティショニング対応
   - 処理の非同期化によるスケーラビリティ確保
   - キャッシュ機構の導入

## 運用・保守性

### システム運用

1. **監視体制**:
   - 統合監視ダッシュボード機能による一元管理
   - システム状態、在庫同期状況、決済処理状況のリアルタイム監視
   - アラート通知の階層化（重要度別）

2. **バッチ運用**:
   - 在庫同期バッチ: リアルタイム（APIポーリング）
   - 監視レポート生成: 日次（深夜）
   - 異常検知バッチ: 常時監視

3. **運用時間**:
   - システム監視: 24時間365日
   - 運用サポート体制: 平日 9:00-18:00
   - 緊急対応: オンコール体制

4. **バックアップ運用**:
   - フルバックアップ: 日次（深夜）
   - 差分バックアップ: 1時間ごと
   - バックアップ保持期間: 日次7日間、週次4週間、月次12か月

### 保守性

1. **システム構成管理**:
   - 構成管理ツールによるインフラ構成の一元管理
   - コード化されたインフラ（IaC）の採用
   - システム構成図の自動生成・更新

2. **変更管理**:
   - 変更管理プロセスの明確化
   - テスト環境、ステージング環境、本番環境の分離
   - リリース手順の自動化

3. **障害対応**:
   - 障害対応手順の文書化
   - エスカレーションフローの明確化
   - 障害原因分析・再発防止プロセスの確立

4. **ログ管理**:
   - アプリケーションログの一元管理
   - 在庫同期ログの保存（90日間）
   - トランザクションログの保存（1年間）
   - ログ検索・分析機能の提供

5. **パフォーマンス管理**:
   - リソース使用状況の継続的監視
   - パフォーマンス指標のダッシュボード表示
   - ボトルネック検出の自動化

6. **保守運用体制**:
   - 運用保守体制の明確化
   - 保守担当者のスキルセット定義
   - 定期的な運用レビューの実施

## 移行性

### データ移行

1. **移行対象データ**:
   - 商品マスタ
   - 在庫データ
   - 顧客データ
   - 注文履歴
   - メールテンプレート

2. **移行方式**:
   - 段階的移行方式の採用
   - 移行ツールの開発・検証
   - データクレンジング・マッピングルールの策定

3. **移行スケジュール**:
   - 移行リハーサル: 本番移行の1か月前
   - 本番移行: 低負荷期に実施
   - 移行時間: 最大48時間（週末利用）

4. **検証方法**:
   - データ整合性チェックツールの開発
   - サンプリング検証と全量検証の併用
   - 業務シナリオに基づく検証

### システム移行

1. **移行方式**:
   - 並行運用期間の設定（1か月）
   - 段階的カットオーバー
   - ロールバック計画の策定

2. **教育・トレーニング**:
   - 役割別トレーニング計画の策定
   - 操作マニュアルの整備
   - ヘルプデスク体制の確立

3. **移行リスク対策**:
   - リスク識別と対応策の事前検討
   - 移行判断基準の明確化
   - 緊急時対応プランの策定

## セキュリティ

### アクセス制御

1. **認証方式**:
   - 多要素認証の採用
   - シングルサインオン（SSO）対応
   - アカウントロックアウトポリシーの設定

2. **権限管理**:
   - 役割ベースのアクセス制御（RBAC）
   - 最小権限の原則に基づく設計
   - アクター別の権限設定
     - MD・商品企画: 商品マスタ管理権限
     - 撮影・商品情報チーム: 商品情報編集権限
     - EC運営チーム: 注文管理・在庫管理権限
     - 物流担当: 出荷・在庫管理権限
     - カスタマーサポート: 顧客対応・返品管理権限

3. **アクセスログ**:
   - 全操作ログの取得・保存
   - 特権ID使用ログの詳細記録
   - ログの改ざん防止対策

### データ保護

1. **暗号化**:
   - 保存データの暗号化（特に個人情報、決済情報）
   - 通信経路の暗号化（TLS 1.3以上）
   - 鍵管理プロセスの確立

2. **個人情報保護**:
   - 個人情報の取り扱いポリシー策定
   - 個人情報へのアクセス制限と監査
   - データマスキング機能の実装

3. **データバックアップ**:
   - バックアップデータの暗号化
   - アクセス制限付きバックアップ保管
   - 定期的なリストア訓練

### 脆弱性対策

1. **セキュリティテスト**:
   - 定期的な脆弱性診断の実施（四半期ごと）
   - ペネトレーションテストの実施（年1回）
   - セキュアコーディング規約の遵守

2. **パッチ管理**:
   - セキュリティパッチの適用プロセス確立
   - 緊急パッチ対応手順の策定
   - パッチ適用状況の監視

3. **インシデント対応**:
   - セキュリティインシデント対応手順の策定
   - CSIRT（Computer Security Incident Response Team）の設置
   - インシデント報告・分析プロセスの確立

### 外部連携セキュリティ

1. **API セキュリティ**:
   - API認証の厳格化（OAuth 2.0, APIキー）
   - レート制限の実装
   - API使用状況の監視

2. **外部サービス連携**:
   - 決済代行サービスとの安全な連携
   - 配送業者システムとのセキュア通信
   - クラウドサービスのセキュリティ設定

## 環境・エコロジー

### システム環境

1. **ハードウェア要件**:
   - サーバー仕様: クラウド環境（AWS/Azure/GCP）
   - クライアント最小要件: HTML5対応ブラウザ
   - 推奨ネットワーク環境: 10Mbps以上

2. **ソフトウェア要件**:
   - OS: Linux（サーバー）、Windows/Mac/Linux（クライアント）
   - ミドルウェア: Webサーバー、APサーバー、DBサーバー
   - ブラウザ対応: Chrome, Firefox, Safari, Edge最新版

3. **開発環境**:
   - 開発言語・フレームワーク標準化
   - 開発環境の自動プロビジョニング
   - CI/CDパイプラインの整備

### エコロジー対応

1. **省電力設計**:
   - クラウドリソースの最適化
   - 低負荷時の自動スケールイン
   - 効率的なデータベース設計によるリソース節約

2. **ペーパーレス化**:
   - 電子納品書・電子領収書の推進
   - 内部業務の完全デジタル化
   - 顧客向け通知のデジタル化推進

3. **持続可能性への配慮**:
   - カーボンニュートラルなクラウドプロバイダーの選定
   - システム運用における環境負荷の定期的評価
   - 環境に配慮したハードウェア調達ポリシー

### 法令遵守

1. **関連法規制対応**:
   - 個人情報保護法への対応
   - 電子商取引法への対応
   - 特定商取引法に基づく表記対応

2. **業界標準・ガイドライン**:
   - PCI DSS（クレジットカード業界のセキュリティ基準）への準拠
   - ISO27001（情報セキュリティマネジメント）への対応
   - GDPR（EU一般データ保護規則）への対応

3. **監査対応**:
   - 内部監査プロセスの確立
   - 外部監査への対応体制整備
   - コンプライアンス違反の検出・報告体制

## 特記事項

1. **重点対応項目**:
   - リアルタイム在庫同期の信頼性確保（業務フロー上のボトルネック解消）
   - 発送完了メール送信の確実性向上
   - 支払方法別処理分岐の正確性確保
   - 返品・交換処理の効率化

2. **段階的導入計画**:
   - 第1フェーズ: 在庫管理・注文管理機能
   - 第2フェーズ: 顧客対応・通知機能
   - 第3フェーズ: 統合監視・分析機能

3. **システム寿命**:
   - 想定システム寿命: 5年間
   - メジャーバージョンアップ: 2年ごと
   - 技術的負債解消計画の策定
