# ECサイトシステム 要件定義書

## 改訂履歴

| 版数 | 改訂日 | 改訂者 | 改訂内容 |
|------|--------|--------|----------|
| 1.0 | YYYY-MM-DD | - | 初版作成 |

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## 1. 概要

### 1.1 プロジェクトの背景と目的

本プロジェクトは、ECサイトにおける顧客体験の向上とコンバージョン率の改善を目的として、AIレコメンデーションシステムを導入した次世代ECサイトシステムを構築するものである。

現行システムでは、検索精度の問題、UI/UXの課題、ポイント管理の煩雑さ、返品プロセスの不明確さなど、多くの課題を抱えている。本プロジェクトでは、これらの課題を解決しつつ、AIによるパーソナライゼーション機能を強化することで、個々のユーザーに最適化された買い物体験を提供し、顧客満足度の向上と売上増加を実現する。

主要な目的は以下の通りである:
- 商品検索・発見の効率化によるユーザー体験の向上
- AIレコメンデーションによるコンバージョン率の向上
- パーソナライズされた商品推奨によるアップセル・クロスセルの促進
- 継続的なデータ収集・学習による顧客理解の深化
- 高可用性・高セキュリティなシステム基盤の構築

### 1.2 対象システムの範囲

本システムは、ECサイトの顧客向けフロントエンド機能、管理者向けバックオフィス機能、およびAIレコメンデーション機能を対象とする。

**対象範囲:**
- 商品検索・閲覧機能(オートコンプリート、絞り込み、並び替え含む)
- 会員登録・管理機能(SNS連携、マイページ、プロフィール管理含む)
- カート管理・購入機能(決済、配送先選択、注文確定含む)
- ポイント・キャンペーン管理機能
- AIレコメンデーション機能(パーソナライズ推奨、関連商品表示、アップセル提案)
- 返品・キャンセル処理機能
- 通知機能(メール送信)
- 管理機能(商品管理、注文管理、顧客管理)

**対象外範囲:**
- 実店舗システムとの在庫連携(将来対応)
- 物流倉庫システムとの直接連携(現行は手動連携)
- コールセンターシステムとの統合
- 会計システムとの自動連携

### 1.3 用語定義

| 用語 | 定義 |
|------|------|
| AsIs | 現行業務・システムの状態 |
| ToBe | 新業務・システムの目標状態 |
| AIレコメンデーション | 顧客の行動データに基づき、パーソナライズされた商品を推奨する機能 |
| パーソナライゼーション | 個々のユーザーに最適化されたコンテンツ・商品を提供すること |
| アップセル | より高額または上位グレードの商品を提案すること |
| クロスセル | 関連商品や補完商品を提案すること |
| コンバージョン率 | サイト訪問者のうち購入に至った割合 |
| RTO (Recovery Time Objective) | 目標復旧時間 |
| RPO (Recovery Point Objective) | 目標復旧ポイント(データ損失許容範囲) |
| PCI DSS | クレジットカード情報保護のための国際セキュリティ基準 |
| RBAC | ロールベースアクセス制御 |
| WAF | Webアプリケーションファイアウォール |
| CDN | コンテンツデリバリーネットワーク |

### 1.4 関連文書一覧

| 文書名 | 文書番号 | 備考 |
|--------|----------|------|
| 業務要件_AsIs_ToBe | 別紙1 | 現行業務と新業務の詳細 |
| 機能要件一覧 | 別紙2 | 全76機能の詳細仕様 |
| 非機能要件定義書 | 別紙3 | 可用性、性能、セキュリティ等の詳細要件 |
| インフラ設計・構成図 | 別紙4 | AWSインフラ構成の詳細 |
| セキュリティ設計書 | 別紙5 | セキュリティ対策の詳細 |
| テスト方針書 | 別紙6 | テスト戦略と実施計画 |

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## 2. 業務要件

### 2.1 現行業務(AsIs)の概要と課題

現行ECサイトは、商品探し、会員登録、購入、返品・キャンセルの4つの主要フェーズで構成される業務フローを提供している。エンドユーザーとECサイトシステムの2つのアクターにより、SNS広告やWeb広告などの多様なアクセス経路から商品検索、カート操作、注文確定、返品処理までの一連の業務を実行する。

主要な課題として、検索精度の不足、デバイス別UI/UXの最適化不足、お気に入り機能の未ログイン時対応の不明確さ、商品情報の詳細度不足、在庫情報のリアルタイム性不足、カート放置率の高さ、ポイント反映の遅延、返品プロセスの煩雑さなどが識別されている。これらの課題により、顧客体験の低下とコンバージョン率の損失が発生している。

※詳細は別紙1「業務要件_AsIs_ToBe」を参照

### 2.2 新業務(ToBe)の概要と期待効果

新業務では、既存の業務フローを維持しつつ、AIレコメンデーションシステムを新規アクターとして追加する。AIレコメンデーションシステムは、顧客行動データを継続的に収集・分析し、検索・絞り込みフェーズ、商品詳細確認フェーズ、カート操作フェーズの各所でパーソナライズされた商品推奨を実施する。

期待効果として、商品発見の効率化、コンバージョン率の向上(目標: 現行比20%改善)、顧客体験の向上、データ活用の高度化、業務効率化が見込まれる。特に、個人の購買履歴・閲覧行動に基づく最適化により、ユーザーの探索時間短縮とパーソナライズされた推奨による購買意欲の向上を実現する。

※詳細は別紙1「業務要件_AsIs_ToBe」を参照

### 2.3 AsIs → ToBe 変更点サマリ

**新規追加要素:**
- アクター: AIレコメンデーションシステム(1件追加)
- アクション: パーソナライズ推奨、AI関連商品推奨、アップセル提案など(9件追加)
- アーティファクト: 購買履歴、閲覧行動データ、個人最適化商品リスト、学習用データセットなど(14件追加)
- エッジ(接続): 19件追加

**統計情報:**
- アクター数: 2 → 3 (+1)
- アクション数: 62 → 71 (+9)
- アーティファクト数: 42 → 56 (+14)
- エッジ数: 90 → 109 (+19)

**変更されていない要素:**
- 基本的な業務フロー構造(4つのフェーズ)
- エンドユーザーとECサイトシステムの基本的なインタラクション
- 既存のアクション、条件分岐、課題認識

※詳細は別紙1「業務要件_AsIs_ToBe」を参照

### 2.4 業務要件一覧の概要

業務要件は、商品探しフェーズ、会員登録フェーズ、購入フェーズ、返品・キャンセルフェーズの4つの主要フェーズに分類される。各フェーズにおいて、ユーザーの行動とシステムの応答が定義されており、AIレコメンデーション機能が各フェーズに横断的に組み込まれる。

商品探しフェーズでは、多様なアクセス経路からの流入、商品検索・絞り込み、商品詳細確認、お気に入り登録の各ステップでAIによるパーソナライズ推奨が提供される。購入フェーズでは、カート操作時にアップセル推奨が表示され、購買単価の向上を図る。全フェーズを通じて顧客行動データが収集され、AIモデルの継続的な学習に活用される。

※詳細は別紙1「業務要件_AsIs_ToBe」を参照

### 2.5 ステークホルダーと役割

**主要アクター:**
- エンドユーザー: ECサイトで商品を検索・購入する顧客
- ECサイトシステム: 商品情報管理、注文処理、在庫管理、決済処理等を実行
- AIレコメンデーションシステム: 顧客行動データ収集・分析、パーソナライズ推奨の実施(新規)

**分析・設計関係者:**
- システム分析者: 検索精度、在庫管理のリアルタイム性の分析
- UI/UX分析者: デバイス別表示、ユーザビリティの分析
- 顧客体験分析者: お気に入り機能、返品プロセス、ポイント即時反映の分析
- マーケティング分析者: アクセス経路、カート放置対策、ポイント有効期限認知の分析
- システム管理者: 認証メール到達性、システム運用の管理
- コンテンツマネージャー: 商品情報の詳細度管理
- コミュニティマネージャー: レビューの信頼性管理
- システム開発者: 決済手段、在庫情報のリアルタイム性の実装
- 業務設計者: 予約商品の扱い、業務プロセス設計

※詳細は別紙1「業務要件_AsIs_ToBe」を参照

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## 3. 機能要件

### 3.1 機能一覧の概要

本システムは、全76機能で構成される。機能は、商品、会員、認証、カート、ポイント、クーポン、レコメンド、決済、注文、返品、通知、問合せ、トップページ、アクセスの14の分類に整理されている。

各機能は、画面機能(58件)、バッチ処理(1件)、通知機能(5件)、その他処理(12件)に区分される。主要な対象画面として、商品詳細画面、商品検索画面、ダッシュボード画面、会員登録画面、お気に入り商品一覧画面などが定義されている。

機能区分の内訳:
- 画面機能: 58件(76.3%)
- 通知機能: 5件(6.6%)
- その他処理: 12件(15.8%)
- バッチ処理: 1件(1.3%)

※詳細は別紙2「機能要件一覧」を参照

### 3.2 主要機能のサマリ

**商品検索・閲覧機能(9件):**
キーワード検索、オートコンプリート候補表示、検索結果絞り込み・並び替え、商品詳細表示、在庫状態表示、レビュー・Q&A表示、着用例表示など、商品発見から詳細確認までの一連の機能を提供。OpenSearchとAIレコメンデーションを活用したパーソナライズ検索を実現。

**会員管理機能(17件):**
会員登録(メールアドレス、SNSアカウント連携)、ログイン状態確認、マイページ表示、プロフィール情報管理、配送先住所管理、お気に入り管理など、会員のライフサイクル全体をカバー。Amazon Cognitoによる認証基盤を採用。

**カート・購入機能(16件):**
カート操作(追加、表示、数量変更、削除)、ポイント・クーポン適用、支払い方法選択、配送先・配送方法選択、注文確定、在庫確保、決済処理など、購入プロセス全体を管理。PCI DSS準拠の決済処理を実装。

**AIレコメンデーション機能(5件):**
パーソナライズ推奨商品表示、関連商品表示、パーソナライズ検索結果表示、アップセル商品推奨、顧客行動データ収集。Amazon SageMakerとPersonalizeを活用した高度なレコメンデーションを提供。

**返品・キャンセル機能(10件):**
返品判断、注文履歴表示、返品・キャンセル選択、返品理由入力、返送方法選択、返品申請送信、返金処理状況表示、ポイント返還状況表示など、返品プロセス全体をサポート。

**通知機能(5件):**
会員登録認証メール、注文確認メール、発送完了メール、返金完了通知の送信。Amazon SESとLambdaによる非同期メール送信を実装。

※詳細は別紙2「機能要件一覧」を参照

### 3.3 画面遷移概要

**商品探しフロー:**
トップページ/SNS広告/Web広告 → 商品検索画面 → 検索結果一覧画面 → 商品詳細画面 → お気に入り商品一覧画面

**会員登録フロー:**
会員登録画面 → メールアドレス認証 → ダッシュボード画面(マイページ) → プロフィール情報編集/配送先住所管理

**購入フロー:**
商品詳細画面 → カート画面 → ポイント利用設定画面 → 配送先選択 → 支払い方法選択 → 注文内容確認 → 注文完了画面

**返品フロー:**
ダッシュボード画面(注文履歴) → 注文詳細 → 返品申請 → 返品理由入力 → 返金処理状況確認

各画面遷移において、ログイン状態の確認、セッション管理、CSRF対策が実装される。

※詳細は別紙2「機能要件一覧」を参照

### 3.4 外部システム連携概要

**決済サービス連携:**
クレジットカード決済、コンビニ決済、代引き決済など、複数の決済手段に対応。PCI DSS準拠のトークナイゼーション方式を採用し、カード情報を自システムで保持しない。

**SNS連携:**
Facebook、Google、Apple等のSNSアカウントを利用した会員登録・ログイン機能。OAuth 2.0プロトコルに基づく認証連携を実装。

**メール配信サービス:**
Amazon SESを利用した各種通知メールの送信。認証メール、注文確認メール、発送完了メール、返金完了通知などを自動送信。

**AI/MLサービス:**
Amazon SageMakerによるレコメンデーションモデルのトレーニングとデプロイ。Amazon Personalizeによるリアルタイムレコメンデーション提供。

※詳細は別紙2「機能要件一覧」および別紙4「インフラ設計・構成図」を参照

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## 4. 非機能要件

### 4.1 非機能要件の概要

本システムの非機能要件は、可用性、性能・拡張性、運用・保守性、移行性、セキュリティ、環境・エコロジーの6つの観点から定義される。ECサイトとして24時間365日の安定稼働、高いレスポンス性能、セキュアなデータ保護、効率的な運用管理が求められる。

特に、決済処理を含むビジネスクリティカルなシステムとして、高可用性(稼働率99.9%以上)、迅速な障害復旧(RTO 2時間以内)、最小限のデータ損失(RPO 15分以内)が必須要件となる。また、AIレコメンデーション機能の導入により、大量のデータ処理と機械学習モデルの継続的な学習が必要となるため、スケーラビリティと処理性能の確保が重要である。

※詳細は別紙3「非機能要件定義書」を参照

### 4.2 性能・可用性・拡張性要件のサマリ

**可用性要件:**
- サービス提供時間: 24時間365日(計画停止を除く)
- 稼働率: 99.9%以上(月間)
- RTO: 重大障害時2時間以内、通常障害時4時間以内
- RPO: 15分以内
- マルチAZ構成、自動フェイルオーバー、日次バックアップ実施

**性能要件:**
- レスポンスタイム(95%タイル値):
  - トップページ表示: 1.5秒以内
  - 商品検索: 2.5秒以内
  - 商品詳細表示: 2.0秒以内
  - カート操作: 1.0秒以内
  - 注文確定処理: 3.0秒以内
- 同時接続ユーザー数: 通常時10,000ユーザー、ピーク時30,000ユーザー
- トランザクション処理数: 300トランザクション/秒(ピーク時)

**拡張性要件:**
- 水平スケーリング: Auto Scalingによる動的スケールアウト対応
- 垂直スケーリング: サーバーリソースの拡張容易性確保
- データベース: シャーディング対応、リードレプリカ構成
- 年間30%のトラフィック増加に対応可能な設計

**データ量:**
- 商品データ: 初期100,000件、年間50,000件増加
- 注文データ: 年間1,000,000件増加
- 顧客データ: 年間500,000件増加
- 行動ログデータ: 年間500GB増加

※詳細は別紙3「非機能要件定義書」を参照

### 4.3 運用要件のサマリ

**システム管理機能:**
管理画面による商品管理、注文管理、顧客管理、キャンペーン管理、ポイント管理、在庫管理を提供。バッチジョブのスケジュール設定、実行状況モニタリング、エラー通知・リカバリ機能を実装。

**ログ管理:**
- アクセスログ: 1年間保存(3ヶ月オンライン、以降アーカイブ)
- エラーログ: 2年間保存
- トランザクションログ: 7年間保存
- セキュリティログ: 7年間保存
- 標準化されたJSON形式によるログ出力

**バックアップ運用:**
- 日次フルバックアップ(午前3時)
- 差分バックアップ(6時間ごと)
- トランザクションログ(15分ごと)
- バックアップデータの定期検証(月1回)

**監視体制:**
- サーバーリソース、ネットワーク、プロセス、ログの24時間365日監視
- トランザクション監視、エラー監視、レスポンスタイム監視
- 重要度に応じた通知ルートとエスカレーションルール整備

**保守性:**
- 定期メンテナンス(月1回)
- 障害対応フロー・手順書の整備
- 変更管理プロセスの確立
- CI/CDパイプラインによる自動化

※詳細は別紙3「非機能要件定義書」を参照

### 4.4 移行要件のサマリ

**データ移行:**
商品データ(100,000件)、顧客データ(500,000件)、注文履歴(2,000,000件)、ポイントデータ(500,000件)、お気に入りデータ(1,000,000件)を旧システムから移行。一括移行と段階的移行を組み合わせ、データクレンジング、マッピング、検証を実施。

**移行方式:**
- 段階的カットオーバー方式
- カットオーバー時間: 深夜1:00〜5:00
- サービス停止告知: 2週間前
- 移行リハーサル: 2回以上実施
- ロールバック計画の策定(復旧時間目標2時間以内)

**教育・トレーニング:**
管理者向け、運用担当者向け、ヘルプデスク向けのトレーニングを実施。新システムの操作方法、障害対応手順、問い合わせ対応方法を習得。

※詳細は別紙3「非機能要件定義書」を参照

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## 5. システム構成

### 5.1 アーキテクチャ概要

本システムは、AWSクラウドプラットフォーム上に構築される3層アーキテクチャを採用する。プレゼンテーション層、アプリケーション層、データ層の明確な分離により、保守性と拡張性を確保する。

プレゼンテーション層では、CloudFront(CDN)とWAF/Shieldによる高速配信とセキュリティ保護を実現。アプリケーション層では、EC2 Auto ScalingとFargateによる柔軟なスケーリングを実装。データ層では、RDS(PostgreSQL)、DynamoDB、ElastiCache、OpenSearchの組み合わせにより、用途に応じた最適なデータストアを提供する。

AIレコメンデーション機能は、SageMakerとPersonalizeを活用したマイクロサービスとして実装され、Lambda、SQS、EventBridgeによる非同期処理とイベント駆動アーキテクチャにより、システム全体と疎結合に連携する。

※詳細は別紙4「インフラ設計・構成図」を参照

### 5.2 インフラ構成概要

**ネットワーク層:**
- Route 53: DNS管理
- CloudFront: CDN配信、商品画像の高速配信
- WAF & Shield: DDoS攻撃対策、悪意のあるトラフィックフィルタリング
- VPC: パブリック/プライベートサブネット分離、マルチAZ構成

**コンピューティング層:**
- EC2 Auto Scaling Group(Web Front): フロントエンド処理、トラフィック対応
- EC2 Auto Scaling Group(Admin/API): バックエンドAPI、管理機能
- AWS Fargate: コンテナ化されたマイクロサービス(検索、レコメンデーション)

**データ層:**
- Amazon RDS(PostgreSQL): トランザクションデータ、Multi-AZ構成、Read Replica
- Amazon DynamoDB: カート情報、セッション管理、行動データ
- Amazon ElastiCache(Redis): セッションストア、キャッシュ、ポイント計算
- Amazon OpenSearch: 商品検索、オートコンプリート、絞り込み

**ストレージ層:**
- Amazon S3: 商品画像、バックアップ、ログファイル

**メッセージング・イベント処理:**
- Amazon SQS: 非同期処理メッセージキュー
- Amazon SNS: イベント通知
- AWS Lambda: イベント駆動処理、メール送信、ポイント計算
- Amazon EventBridge: サービス間連携、スケジュールタスク

**AI/ML:**
- Amazon SageMaker: レコメンデーションモデル学習・デプロイ
- Amazon Personalize: パーソナライズレコメンデーション

**監視・ロギング:**
- Amazon CloudWatch: インフラ・アプリケーション監視、アラート
- AWS X-Ray: 分散トレース、パフォーマンス分析

※詳細は別紙4「インフラ設計・構成図」を参照

### 5.3 技術スタック

**フロントエンド:**
- フレームワーク: React.js / Next.js
- 状態管理: Redux / Context API
- UI コンポーネント: Material-UI / Tailwind CSS
- ビルドツール: Webpack / Vite

**バックエンド:**
- 言語: Java(Spring Boot) / Node.js
- API: RESTful API / GraphQL
- 認証: Amazon Cognito / JWT
- ORM: JPA/Hibernate / TypeORM

**データベース:**
- RDB: PostgreSQL 14以上
- NoSQL: DynamoDB
- キャッシュ: Redis 6以上
- 検索: OpenSearch 2.x

**インフラ:**
- クラウド: AWS
- IaC: Terraform / AWS CloudFormation
- コンテナ: Docker / ECS Fargate
- CI/CD: GitLab CI / AWS CodePipeline

**AI/ML:**
- 機械学習: Python / TensorFlow / PyTorch
- MLプラットフォーム: Amazon SageMaker
- レコメンデーション: Amazon Personalize

### 5.4 環境構成

**開発環境:**
- 用途: 開発者による機能開発、単体テスト、結合テスト
- 構成: 単一AZ、最小リソース構成
- データ: サンプルデータ、匿名化された本番データコピー

**テスト環境:**
- 用途: QAチームによるシステムテスト、回帰テスト
- 構成: 単一AZ、本番相当の機能構成
- データ: テストデータセット、大量データセット

**ステージング環境:**
- 用途: 受入テスト、パフォーマンステスト、セキュリティテスト
- 構成: マルチAZ、本番同等構成
- データ: 本番データの匿名化コピー

**本番環境:**
- 用途: 本番サービス提供
- 構成: マルチAZ、冗長構成、Auto Scaling設定
- データ: 本番データ

各環境は独立したAWSアカウントで管理され、環境間のデータ連携は厳格に制御される。

※詳細は別紙4「インフラ設計・構成図」を参照

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## 6. セキュリティ

### 6.1 セキュリティ方針概要

本システムのセキュリティ方針は、多層防御(Defense in Depth)の原則に基づき、ネットワーク、アプリケーション、データの各層で包括的なセキュリティ対策を実施する。最小権限の原則、機密データの暗号化、継続的な監視と検知、インシデント対応計画の策定を基本方針とする。

PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)への準拠、個人情報保護法への対応、GDPR対応(グローバル展開時)を確実に実施し、顧客情報とクレジットカード情報の安全な保護を実現する。セキュリティは技術対策だけでなく、人とプロセスも含めた総合的な取り組みとして位置づけ、定期的なセキュリティ教育とトレーニングを実施する。

※詳細は別紙5「セキュリティ設計書」を参照

### 6.2 認証・認可方式のサマリ

**ユーザー認証:**
- Amazon Cognitoによる認証基盤
- ID/パスワード認証、多要素認証(MFA)オプション、SNSアカウント連携認証
- パスワードポリシー: 最低8文字、英大小文字・数字・特殊文字含む、過去5回分再利用禁止
- アカウントロック: 連続5回ログイン失敗でロック、30分後自動解除

**アクセス制御:**
- ロールベースアクセス制御(RBAC)
- JWT(JSON Web Token)によるステートレス認証
- セッション管理: タイムアウト30分(一般ユーザー)、15分(管理者)
- 同時ログイン制限(管理者アカウント)

**IAMとアクセス制御:**
- マルチアカウント戦略(開発、ステージング、本番環境分離)
- 最小権限の原則に基づくIAMポリシー設計
- リソースレベルのアクセス制限
- AWS Secrets Managerによる認証情報管理、90日ごとの自動ローテーション

※詳細は別紙5「セキュリティ設計書」を参照

### 6.3 データ保護方針のサマリ

**個人情報保護:**
- 対象データ: 氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード情報、購買履歴、行動履歴
- 保護対策: データマスキング、アクセスログ記録、目的外利用禁止
- データ管理: 個人情報取扱責任者の設置、定期監査実施

**暗号化要件:**
- 通信暗号化: SSL/TLS 1.3以上、強力な暗号スイート
- 保存データ暗号化: 個人情報のAES-256暗号化、クレジットカード情報のトークン化
- クレジットカード情報: PCI DSS準拠、非保持化、トークナイゼーション

**脆弱性対策:**
- セキュアコーディング: SQLインジェクション対策、XSS対策、CSRF対策、パラメータ改ざん対策
- 入力検証: サーバーサイド検証、特殊文字サニタイズ
- 出力エンコーディング: HTML/JavaScript/URLエンコーディング

**セキュリティテスト:**
- 脆弱性診断(四半期ごと)
- ペネトレーションテスト(年1回)
- コード診断(リリース前)
- 静的解析ツール、動的解析テスト、依存ライブラリ脆弱性チェック

**インシデント対応:**
- CSIRT(Computer Security Incident Response Team)の設置
- 検知体制: IDS/IPS、WAF、ログ監視・分析、異常検知自動化
- 対応手順: 初動対応、影響範囲調査、復旧、再発防止策立案
- 情報開示: 顧客通知、監督官庁報告、公表対応の基準と手順整備

※詳細は別紙5「セキュリティ設計書」を参照

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## 7. テスト計画

### 7.1 テスト方針概要

本システムのテスト方針は、品質確保を目的として、単体テスト、結合テスト、システムテスト、受入テストの4つのテストレベルで段階的にテストを実施する。機能テスト、UI/UXテスト、パフォーマンステスト、セキュリティテスト、互換性テスト、回帰テストの各テストタイプを網羅的に実施する。

テスト環境は、開発環境、テスト環境、ステージング環境、本番環境の4環境で構成され、各環境で適切なテストデータセット(標準、エッジケース、大量データ)を使用する。自動テストと手動テストを組み合わせ、効率的かつ効果的なテスト実施を実現する。

高優先度テスト領域として、決済関連機能、会員管理機能、商品検索・表示機能を重点的にテストし、ビジネスクリティカルな機能の品質を確保する。

※詳細は別紙6「テスト方針書」を参照

### 7.2 テスト種別と範囲のサマリ

**テストレベル別:**

1. **単体テスト:**
   - 各機能モジュール単位での動作検証
   - JUnit、Jestなどのフレームワーク活用
   - 開発者による実施、CIパイプラインに組み込み

2. **結合テスト:**
   - 複数機能モジュールの連携検証
   - API自動テスト(Postman、REST Assured)
   - 開発チームとQAチームの協働実施

3. **システムテスト:**
   - システム全体の機能検証
   - UI自動テスト(Selenium、Cypress)
   - QAチームによる実施

4. **受入テスト:**
   - エンドユーザー視点の利用シナリオ検証
   - 探索的テスト、UXテスト
   - ビジネスユーザーとQAチームによる実施

**テストタイプ別:**

- **機能テスト:** 機能要件に基づく動作検証(全76機能)
- **UI/UXテスト:** ユーザーインターフェースとユーザー体験検証
- **パフォーマンステスト:** 応答性能、同時アクセス耐性検証(目標: 30,000同時ユーザー)
- **セキュリティテスト:** 脆弱性診断、認証・認可テスト、個人情報保護テスト
- **互換性テスト:** ブラウザ(Chrome, Firefox, Safari, Edge)、デバイス(PC, タブレット, スマホ)
- **回帰テスト:** 修正後の機能影響確認、自動化による継続実施

**優先度別テスト領域:**

- **高優先度:** 決済処理、クレジットカード情報入力、在庫確保、注文確定、会員登録、ログイン、商品検索、商品詳細表示
- **中優先度:** カート操作、ポイント・キャンペーン機能、注文管理
- **低優先度:** 返品・キャンセル機能、AIレコメンデーション機能

※詳細は別紙6「テスト方針書」を参照

### 7.3 合格基準・品質指標のサマリ

**テスト完了条件:**
- 全テストケースの90%以上が実行完了
- 優先度「高」の不具合が0件
- 優先度「中」の不具合が5件以下
- テストカバレッジ80%以上達成
- 非機能要件テストの合格基準達成

**リリース判定基準:**
- 全テストケースの95%以上が実行完了
- 優先度「高」「中」の不具合が0件
- 優先度「低」の不具合が10件以下
- セキュリティ要件の100%達成

**品質メトリクス:**
- 不具合検出率: テストフェーズごとの不具合検出数
- 不具合密度: 機能数あたりの不具合数
- テストカバレッジ: コードカバレッジ、機能カバレッジ
- テスト実行進捗率: 計画に対する実績

**非機能要件合格基準:**
- レスポンスタイム: 95%タイル値で各目標値以内
- 同時接続ユーザー数: ピーク時30,000ユーザー対応
- 稼働率: 99.9%以上(月間)
- セキュリティテスト: 重大・高リスク脆弱性0件

※詳細は別紙6「テスト方針書」を参照

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## 8. スケジュール

### 8.1 マイルストーン一覧

| No | マイルストーン | 完了予定日 | 成果物 |
|----|---------------|-----------|--------|
| M1 | プロジェクト開始 | YYYY-MM-DD | プロジェクト計画書 |
| M2 | 要件定義完了 | YYYY-MM-DD | 要件定義書、機能要件一覧 |
| M3 | 基本設計完了 | YYYY-MM-DD | 基本設計書、画面設計書、DB設計書 |
| M4 | 詳細設計完了 | YYYY-MM-DD | 詳細設計書、インターフェース仕様書 |
| M5 | 開発環境構築完了 | YYYY-MM-DD | 開発環境、CI/CDパイプライン |
| M6 | 単体テスト完了 | YYYY-MM-DD | 単体テスト結果報告書 |
| M7 | 結合テスト完了 | YYYY-MM-DD | 結合テスト結果報告書 |
| M8 | システムテスト完了 | YYYY-MM-DD | システムテスト結果報告書 |
| M9 | 受入テスト完了 | YYYY-MM-DD | 受入テスト結果報告書 |
| M10 | データ移行完了 | YYYY-MM-DD | データ移行報告書 |
| M11 | 本番リリース | YYYY-MM-DD | リリース報告書 |
| M12 | 本番稼働開始 | YYYY-MM-DD | 稼働報告書 |

### 8.2 主要フェーズの概要

**要件定義フェーズ(M1〜M2):**
- 期間: 約4週間
- 主要活動: 業務要件分析、機能要件定義、非機能要件定義、システム構成検討
- 成果物: 要件定義書、機能要件一覧、非機能要件定義書

**設計フェーズ(M2〜M4):**
- 期間: 約8週間
- 主要活動: 基本設計、詳細設計、DB設計、インフラ設計、セキュリティ設計
- 成果物: 基本設計書、詳細設計書、DB設計書、インフラ設計書、セキュリティ設計書

**開発フェーズ(M4〜M6):**
- 期間: 約12週間
- 主要活動: フロントエンド開発、バックエンド開発、AI/ML開発、インフラ構築、単体テスト
- 成果物: ソースコード、単体テスト結果報告書

**テストフェーズ(M6〜M9):**
- 期間: 約8週間
- 主要活動: 結合テスト、システムテスト、パフォーマンステスト、セキュリティテスト、受入テスト
- 成果物: 各種テスト結果報告書、不具合管理台帳

**移行・リリースフェーズ(M9〜M12):**
- 期間: 約4週間
- 主要活動: データ移行、移行リハーサル、本番環境構築、カットオーバー、本番稼働
- 成果物: データ移行報告書、リリース報告書、稼働報告書

### 8.3 クリティカルパス

本プロジェクトのクリティカルパスは以下の通り:

1. **要件定義 → 基本設計:** 要件の確定遅延は全体スケジュールに直結
2. **AIモデル開発 → AIレコメンデーション機能実装:** AI機能は他機能への依存が少ないが、学習データ準備に時間を要する
3. **決済機能開発 → 決済テスト → PCI DSS準拠確認:** 外部決済サービス連携テストに時間を要する
4. **データ移行設計 → データ移行ツール開発 → 移行リハーサル:** 大量データ移行は時間とリソースを要する
5. **セキュリティテスト → 脆弱性対応 → 再テスト:** セキュリティ要件100%達成が必須

**リスクと対策:**
- **リスク1:** 要件定義の長期化 → 対策: 段階的な要件確定、プロトタイプによる早期検証
- **リスク2:** AIモデル精度不足 → 対策: 早期のPoC実施、段階的な精度改善
- **リスク3:** 決済連携トラブル → 対策: 早期の接続テスト、決済サービス提供元との密な連携
- **リスク4:** データ移行失敗 → 対策: 複数回のリハーサル、ロールバック計画の徹底
- **リスク5:** セキュリティ脆弱性発見 → 対策: 開発段階からのセキュアコーディング、継続的な脆弱性診断

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## 9. 承認

本要件定義書は、以下の関係者によって承認されます。

| 役割 | 氏名 | 承認日 | 署名 |
|------|------|--------|------|
| プロジェクトスポンサー |  |  |  |
| プロジェクトマネージャー |  |  |  |
| 業務責任者 |  |  |  |
| システム責任者 |  |  |  |
| 品質保証責任者 |  |  |  |
| セキュリティ責任者 |  |  |  |

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## 付録

### A. 略語一覧

| 略語 | 正式名称 |
|------|----------|
| AI | Artificial Intelligence(人工知能) |
| API | Application Programming Interface |
| AWS | Amazon Web Services |
| CDN | Content Delivery Network |
| CI/CD | Continuous Integration / Continuous Delivery |
| CSRF | Cross-Site Request Forgery |
| CSIRT | Computer Security Incident Response Team |
| DNS | Domain Name System |
| EC | Electronic Commerce(電子商取引) |
| ECS | Elastic Container Service |
| GDPR | General Data Protection Regulation |
| IAM | Identity and Access Management |
| IDS/IPS | Intrusion Detection System / Intrusion Prevention System |
| JWT | JSON Web Token |
| MFA | Multi-Factor Authentication |
| ML | Machine Learning(機械学習) |
| OAuth | Open Authorization |
| PCI DSS | Payment Card Industry Data Security Standard |
| PII | Personally Identifiable Information |
| RBAC | Role-Based Access Control |
| RDS | Relational Database Service |
| RPO | Recovery Point Objective |
| RTO | Recovery Time Objective |
| S3 | Simple Storage Service |
| SES | Simple Email Service |
| SNS | Social Networking Service / Simple Notification Service |
| SQL | Structured Query Language |
| SQS | Simple Queue Service |
| SSL/TLS | Secure Sockets Layer / Transport Layer Security |
| UI/UX | User Interface / User Experience |
| VPC | Virtual Private Cloud |
| WAF | Web Application Firewall |
| XSS | Cross-Site Scripting |

### B. 参照規格・標準

- PCI DSS v3.2.1以上
- 個人情報保護法
- GDPR(EU一般データ保護規則)
- ISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)
- ISO/IEC 27017(クラウドサービスのための情報セキュリティ管理策)
- OWASP Top 10(Webアプリケーションセキュリティリスク)

### C. 別紙一覧

- 別紙1: 業務要件_AsIs_ToBe
- 別紙2: 機能要件一覧
- 別紙3: 非機能要件定義書
- 別紙4: インフラ設計・構成図
- 別紙5: セキュリティ設計書
- 別紙6: テスト方針書

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**文書管理情報**
- 文書番号: REQ-001
- 作成日: YYYY-MM-DD
- 最終更新日: YYYY-MM-DD
- 文書所有者: プロジェクトマネージャー
- 承認者: プロジェクトスポンサー
- 配布先: プロジェクトメンバー全員
