# ERP財務システム セキュリティ設計書

## 1. セキュリティ設計概要

本設計書は、ERP財務システムにおけるセキュリティ対策を定義したものである。財務データを扱う重要システムとして、機密性・完全性・可用性の確保を最優先事項として設計を行う。

## 2. セキュリティ要件

### 2.1 基本要件

- 財務データの機密性保護
- 不正アクセス防止
- データ改ざん防止
- 監査証跡の確保
- 高可用性の維持
- コンプライアンス要件への対応

### 2.2 対象範囲

- ネットワークセキュリティ
- アプリケーションセキュリティ
- データセキュリティ
- ID・アクセス管理
- 監査・コンプライアンス
- 運用セキュリティ

## 3. ネットワークセキュリティ

### 3.1 ネットワーク分離

- VPC内でのサブネット分離
  - パブリックサブネット：ALB、NAT Gateway
  - プライベートサブネット：アプリケーション層
  - 隔離プライベートサブネット：データベース層

### 3.2 境界保護

- AWS WAFによるWebアプリケーション保護
  - SQLインジェクション対策
  - クロスサイトスクリプティング対策
  - レート制限の実装
  - 地理的制限（国内からのアクセスのみ許可）
- セキュリティグループ設定
  - レイヤー別の最小権限アクセス制御
  - 明示的に必要なポートのみ開放
- Network ACLsによるサブネットレベルの制御
  - 不要なトラフィックのブロック

### 3.3 通信暗号化

- すべての外部通信にTLS 1.2以上を適用
- 内部通信も可能な限り暗号化
- CloudFrontによるHTTPSの強制

### 3.4 VPCエンドポイント

- AWS サービスへのプライベート接続
  - S3、DynamoDB、SQS、SNS等へのエンドポイント設定
  - インターネットゲートウェイ経由の通信を最小化

## 4. アプリケーションセキュリティ

### 4.1 入力検証

- すべてのユーザー入力に対する適切な検証
- パラメータ化クエリの使用によるSQLインジェクション対策
- 出力エンコーディングによるXSS対策

### 4.2 認証・認可

- 多要素認証（MFA）の実装
- セッション管理の強化
  - セッションタイムアウトの適切な設定
  - セッションIDの暗号化
- 権限管理
  - 最小権限の原則に基づくロールベースアクセス制御
  - 職務分掌の実装

### 4.3 APIセキュリティ

- API Gatewayでのリクエスト検証
- APIキー管理
- レート制限の実装
- OAuth 2.0/OpenID Connectによる認証

### 4.4 コンテナセキュリティ

- ECSタスク定義での最小権限設定
- コンテナイメージの脆弱性スキャン
- 実行時保護の実装

## 5. データセキュリティ

### 5.1 保存データの暗号化

- Amazon RDS (Aurora)
  - 保存データの暗号化（AWS KMS）
  - バックアップの暗号化
- Amazon S3
  - サーバーサイド暗号化の適用
  - バケットポリシーによるアクセス制御
- Amazon ElastiCache
  - 転送中データの暗号化
  - Redis AUTH機能の有効化
- Amazon EFS
  - 保存データの暗号化

### 5.2 機密情報管理

- AWS Secrets Managerの活用
  - データベース認証情報
  - API認証情報
  - 外部システム接続情報
- 定期的な認証情報のローテーション
- 機密情報のアクセスログ記録

### 5.3 データライフサイクル管理

- データ分類ポリシーの策定
- 重要度に応じた保持期間の設定
- 安全なデータ消去手順の確立

## 6. ID・アクセス管理

### 6.1 IAM設計

- 最小権限の原則に基づくIAMポリシー設定
- IAMロールの適切な使用
  - サービスロール（ECS、Lambda等）
  - クロスアカウントロール
- 一時的な認証情報の使用

### 6.2 多要素認証

- AWS管理コンソールへのMFA強制
- 特権ユーザーに対するMFA必須化

### 6.3 ID連携

- AWS Single Sign-On (SSO)の活用
- 企業IDプロバイダーとの連携（SAML 2.0）

### 6.4 アクセス管理

- AWS Organizations による複数アカウント管理
- サービスコントロールポリシー(SCP)の適用
- リソースベースのポリシー設定

## 7. 監査・コンプライアンス

### 7.1 ログ管理

- CloudTrailの有効化
  - 全リージョンでのログ記録
  - ログファイルの完全性検証
  - S3バケットへの保存と暗号化
- CloudWatch Logsの活用
  - アプリケーションログの集約
  - ログの長期保存設定
- S3アクセスログの有効化
- ALB/CloudFrontアクセスログの記録

### 7.2 監視・検知

- CloudWatch Alarmsの設定
  - 異常アクセスの検知
  - リソース使用率の監視
- AWS Config による設定変更の追跡
- GuardDuty による脅威検知
- Security Hub による統合セキュリティ管理

### 7.3 コンプライアンス対応

- AWS Artifactによるコンプライアンスレポートの活用
- PCI DSS要件への対応
  - カード情報の非保持設計
  - 必要な場合は専用の暗号化環境での管理
- 個人情報保護法への対応
  - 個人情報の適切な管理と保護

## 8. 運用セキュリティ

### 8.1 変更管理

- Infrastructure as Codeの活用
  - CloudFormation/Terraformによる構成管理
  - コード変更の承認プロセス
- CI/CDパイプラインのセキュリティ
  - コードスキャン
  - 依存関係チェック
  - イメージスキャン

### 8.2 脆弱性管理

- 定期的な脆弱性スキャン
  - Amazon Inspector の活用
  - サードパーティスキャンツールの導入
- パッチ管理
  - AWS Systems Manager による自動パッチ適用
  - 重要パッチの迅速な適用プロセス

### 8.3 インシデント対応

- セキュリティインシデント対応計画の策定
- 検知・対応・復旧プロセスの確立
- 定期的な訓練の実施

### 8.4 障害対策・事業継続

- バックアップ戦略
  - 日次自動バックアップ（14日間保持）
  - 週次スナップショット（3ヶ月保持）
- マルチAZ構成による可用性確保
- 重要データのクロスリージョンレプリケーション

## 9. セキュリティテスト

### 9.1 テスト計画

- 脆弱性評価
- ペネトレーションテスト
- セキュリティコードレビュー
- インフラストラクチャセキュリティテスト

### 9.2 実施スケジュール

- 四半期ごとの脆弱性スキャン
- 年次ペネトレーションテスト
- リリース前のセキュリティレビュー

## 10. セキュリティ運用体制

### 10.1 役割と責任

- セキュリティ責任者の任命
- インシデント対応チームの編成
- 開発・運用チームのセキュリティ責任

### 10.2 教育・訓練

- 定期的なセキュリティ教育
- インシデント対応訓練
- 最新脅威情報の共有

## 11. 定期的なセキュリティレビュー

- セキュリティ対策の有効性評価
- 新たな脅威への対応策検討
- セキュリティ設計の継続的改善

以上のセキュリティ設計により、ERP財務システムにおける高度なセキュリティ対策を実現し、財務データの保護と安全な業務運用を確保する。
